エンディングノートの書き方|項目ごとのポイントと続けるコツ

エンディングノートは、自分の考えや希望を家族に残しておくためのノートです。ただ、いざ書こうとすると「何から手をつければよいのか」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、書き進めやすい順番に沿って、項目ごとのポイントをご紹介します。事務的な情報だけでなく、ご自身の気持ちも添えておくと、読む家族にとって心強いものになります。

親御さんに書いてもらいたいと考えているご家族も、話を切り出すときの参考にしてみてください。

まずは基本の情報を書き出す

最初に取りかかりやすいのは、ご自身に関する基本的な情報です。残された家族が手続きで困らないよう、必要なことをまとめておきます。

  • 氏名、住所、生年月日
  • 家族や親しい人の連絡先
  • 銀行や保険などの連絡先、各種の番号やパスワード

こうした情報が整っていれば、必要になったときにすぐ確認してもらえます。なお、番号類を記す場合は、ノートの保管場所にも気を配っておきましょう。

大切な人へ伝えたい言葉を残す

エンディングノートには、感謝の気持ちや伝えたい思いを書き残す役割もあります。かしこまらず、手紙を書くような気持ちで言葉を選んでみてください。

家族や友人へのメッセージ

どんな場面に感謝しているか、心に残っている思い出は何かなど、率直に書いておくと、読む人の心に届きやすくなります。

伝えそびれていたこと

これまで口にできなかった思いがあれば、遠慮なく書いておきましょう。残された人が気持ちを整理する助けになることがあります。

財産と遺言について整理する

財産の行き先をあらかじめ整理しておくと、家族間の行き違いを防ぎやすくなるといわれます。

財産の一覧づくり

住まい、車、預貯金、保険、年金などを項目ごとに書き出し、誰に託したいかも添えておきます。「自宅は長男に」のように具体的に書くと、意図が伝わりやすくなります。

遺言を残している場合

遺言を作成しているときは、その概要を記録しておきましょう。公正証書にしたのか、自筆なのか、立ち会った人はいるのかといった点も書いておくと、家族が探しやすくなります。

医療や介護についての希望を伝える

医療や介護の場面では、本人の意向が分からないと、家族も医療者も判断に迷うことがあります。元気なうちに考えを書いておくと、いざというときの負担が軽くなります。

延命のための治療について

延命の処置を望むのか望まないのか、人工呼吸器を使いたくないのかなど、思うところを具体的に書きます。迷う部分は、かかりつけ医に相談しながら考えてもよいでしょう。

献体や臓器提供について

希望がある場合は、その意向も記しておきます。

人生の歩みや大切にしてきたことをまとめる

エンディングノートは、これまでの歩みを振り返る機会にもなります。節目となった出来事や、大事にしてきた価値観を短くまとめておくと、その人らしさが家族に伝わります。

思い出深い場所や出来事について、背景も添えておけば、写真や品物を見た家族が、その意味を深く受け止められるでしょう。

葬儀とお墓の希望を書き残す

葬儀やお墓は、本人の考えが分からないと、家族が決めるうえで悩みやすい項目です。

  • 葬儀の形式や場所、参列してほしい人、宗教的な儀式の有無
  • 火葬のみで見送ってほしい、小規模で行いたいといった希望
  • お墓を建てたい場所、あるいは散骨を望む場合はその場所

書き続けるためのコツ

  • 簡潔に、読み手が迷わない書き方を心がける
  • 指示だけでなく、気持ちも一言添える
  • 時間がたつと考えが変わることもあるので、折にふれて見直して更新する

「ありがとう」という短い言葉でも、受け取る人にとっては大きな意味をもつことがあります。

まとめ:少しずつ書き進めて、気持ちを届ける

エンディングノートは、一度で完成させるものではありません。書けるところから始めて、ときどき読み返しながら育てていくものです。

ご自身の思いを家族に伝える手段として、無理のない範囲で取り組んでみてください。書き方に迷うときは、ケアマネジャーや地域包括支援センターなど身近な窓口で相談することもできます。